【最近の出来事だから逆に古臭かった『スキャンダル』】

   

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ニコマンがキレイだった!シャリ姉さんがカッコ良かった!!マーゴが可愛かった!!!

・・・とかって感想も「それは“女性の消費”的な見方よっ!」って怒られそうで、そのへん褒めづらい。

じゃあ1本の映画としてどうだったかというと、2020年に観るべきってほどの映画じゃなかったなっていう印象。

“現代社会のセクハラ問題を描いて世に問う!”というには、もはや周知の事実になってる古いニュースだし、“2010年代まで女性はこんな扱いを受けていたのだという歴史を語る”には、まだ記憶に新しすぎる。

「セパハラじじいが権力でもって女性を慰みものにする。勇気を出して女性たちは声を上げ、セパハラじじいを退治するという戦いの物語」。

実世界では、いまだこういうセパハラ男は多く蔓延っているのだろうし、今現在もそういう女性蔑視に戦ったり苦しめられている人もいるだろう。

でも、映画の世界では(こういう映画を映画館に観に来る人たちの価値観においては)、そんな戦いはとっくに女性たちが勝利して決着がついてるし、とうに決着がついてる勝負に勝ち名乗りを上げてる映画には、衝撃も感動も受けない。この『スキャンダル』という作品は、時代に対して攻めてないんだと思う。

例えば女性差別を描く映画を観るのなら、僕が観たいのは今はもう「差別する強者VS差別される弱者」の二項対立ではなくて、

差別と戦おうと立ち上がった女性に対して、
「家族が巻き込まれるかどうか?協力してくれるのか?」とか、
「無責任な世間や好奇心だけのSNSアンチたちからの二次的な差別」とか、
「差別との戦いに固執して本当の幸せを見失っていないか?」とか、
「差別をされてでもその場所に居ざるを得ない人がいたら、どう捉えるべきか?」とか、

映画が提起すべき踏み込んだ問題はもっとあると思うんだけどな。『スキャンダル』にそれらの要素が皆無だったとは言わないけれど、「キレイでカッコイイ女たちがエロジジイをギャフンと言わしたった映画」の域を出てないなかったように思う。

2016年にアメリカで実際に起こった女性キャスターへのセクハラ騒動をシャーリーズ・セロン、ニコール・キッドマン、マーゴット・ロビーの豪華共演で映画化。アメリカで視聴率ナンバーワンを誇るテレビ局FOXニュースの元・人気キャスターのグレッチェン・カールソンが、CEOのロジャー・エイルズを提訴した。人気キャスターによるテレビ界の帝王へのスキャンダラスなニュースに、全世界のメディア界に激震が走った。FOXニュースの看板番組を担当するキャスターのメーガン・ケリーは、自身がその地位に上り詰めるまでの過去を思い返し、平静ではいられなくなっていた。そんな中、メインキャスターの座のチャンスを虎視眈々と狙う若手のケイラに、ロジャーと直接対面するチャンスがめぐってくるが……。ケリー役をセロン、カールソン役をキッドマン、ケイラ役をロビーが、ロジャー・エイルズ役をジョン・リスゴーが演じる。監督は「トランボ ハリウッドに最も嫌われた男」のジェイ・ローチ、脚本は「マネー・ショート 華麗なる大逆転」でアカデミー賞を受賞したチャールズ・ランドルフ。シャーリーズ・セロンの特殊メイクを、「ウィンストン・チャーチル ヒトラーから世界を救った男」でアカデミー賞を受賞したカズ・ヒロ(辻一弘)が担当し、今作でもアカデミー賞のメイクアップ&スタイリング賞を受賞した。

2019年製作/109分/G/カナダ・アメリカ合作
原題:Bombshell
配給:ギャガ [From スキャンダル : 作品情報 - 映画.com]

 - 【沈没級】, ネタバレなし